ビジネスはZoomで加速する その2

投稿者: 矢野博(Hiroshi Yano) 投稿日:

さて、前回に引き続いて今回はZoomとブイキューブのキャッシュフローを比較してみよう。

ニャー。

僕は決算書を見るときに、粗利率などをざっと見たあとは営業CF/売上高比率を見る。
売上が伸びていても、キャッシュが稼げてないと意味がないからね。

ツッコめよ。

まずZoomの営業CFを見てみると、
2019年1月期で売上高3億3,051万ドルに対し
5,133万ドルだ。
これは売上高の15.53%に相当する。

高いのか低いのか。ブイキューブはどうなんだ?

ブイキューブの2018年期の売上高は66億3,822万円。
営業キャッシュフローは8億7,037万円で、
営業CF/売上高比率は13.11%だ。

お、粗利率の差に比べるとそんなに差が開いていないな。ブイキューブもちゃんとキャッシュが稼げている会社ということか。

そう思うだろ。
実は今のは1期前のデータで、当期のデータを見てみよう。
Zoomの2020年1月期売上高は6億2,265万ドルで、
前回も見たとおり88%の成長だ。

これはすげーよな。

そして2020年1月期の営業CFは1億5,189万ドル。
営業CF/売上高比率はなんと24.39%にも跳ね上がる。

すげーな。売上の4分の1がキャッシュで
入ってきているのか。
ブイキューブは?

ブイキューブの2019年期売上高は79億6,067万円。
前年比19.92%の成長で、これもたいしたものだがZoomの伸びには及ばない。

さらに、ブイキューブの2019年営業CFは
9億6,374万円
営業CF/売上高比率は12.10%に下落する。

売上は伸びてるけど、売上に占める営業CFの比率は低下しているということか。

その中身をキャッシュフロー計算書で見てみると、
売上債権が4億1,903万円前渡金が1億6,188万円となっている。
これら二つで営業CFを前期比で6億円ほど引き下げている

掛け取引だから、売上高は伸びてもキャッシュフローはそれほど増えないんだ。

売ってるけどまだ現金になってないわけだもんな。翌月末とかにならないと振り込まれないんだな。

これはブイキューブがどうこうという話ではなく、
日米の企業間取引の商習慣の違いだ。
アメリカでは企業間取引でも現金決済することが多いが、日本の企業間取引はほぼ掛け取引だ。
だから、ブイキューブのように売上が伸びても現金になるのは1ヶ月2ヶ月後ということで、営業CF/売上高比率は下がってしまうことが多い。

掛け取引って面倒だよな。アメリカ流のほうがデカく儲けられていいんじゃないの?
なかなか手元のキャッシュが増えなきゃ成長に向けた投資もしづらいだろ。
無理に拡大すると黒字倒産にもなりかねないしな。

たしかにアメリカでは一発当てれば急激に企業をデカくできる一方、日本では急に会社を大きくするということがそうそううまくできない。
掛け取引が主流だから、事業が拡大したときに手元資金を確保するのが難しいからね。
けれど一度企業間取引の中でポジションを占めれば、ある程度安定的に事業を継続しやすいというメリットもある。
アメリカは当てればデカい反面、競争も激しいし何かあるとすぐ訴訟になるし、弁護士費用もバカにならない。
どちらが優れているとか劣っているとかいう話ではないさ。

投資家としてはアメリカ流がいいけどな。

アメリカのぼっちに対する風当たりは日本の比じゃないぞ。君のようなニートは日本のほうが生きやすいって。

ニャー。

おわり。

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