[26日 ロイター] – 米紙ウォールストリート・ジャーナルは26日、米IT大手のメタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)が主導するデジタル通貨「ディエム」について、運営団体のディエム協会が事業を縮小すると報じた。カリフォルニア州を拠点とするシルバーゲート・キャピタルに約2億ドルで技術を売却する。関係筋の話として伝えた。
フェイスブックといえば昨年10月28日に、社名をメタに変更。これは個人情報や選挙不正などに関する訴訟を回避するためだとか目くらましだとかいろいろなことが言われている。「メタ」がヘブライ語で「死」を意味する単語に発音が似ているとか、メタのロゴが無限大マークであり、これはウロボロスを表象しているとかいった話が界隈では流通していた。
フェイスブックがもともと構想していた仮想通貨は「リブラ」であるが、この「リブラ」という言葉は天秤を意味しており古代ローマ時代の通貨単位でもあった。そのため法定通貨に代わる通貨を作るという意図が見え見えであり、2019年のG20で早速規制された。

https://www.youtube.com/watch?v=VoNC9FjlR5M
その後、フェイスブックという社名をメタに変更したのと同工異曲の考えに基づいて名称を「ディエム」に変更してみたり、グローバルではなく米国内だけを対象にし、米ドルにペッグされた仮想通貨である「Stable Coin ステーブルコイン」などの構想を挙げてみたりしていたのだが、どうにもうまく話が進んでいかなかった。ザッカーバーグは闇の勢力の中では下っ端であって、親分が目論んでいるのと同じことを真正面からやろうとしてくすぶっている感じがする。
ちなみにディエムという名称から真っ先に思い浮かぶのがCarpe diem(日を摘め)というホラティウスの詩の一節である。これはCarpe diem quam minimum credula postero.、「明日のことは信用せずに今日の花を摘め」というフレーズの一部で、Wikiによれば旧約聖書・イザヤ書や新約聖書・コリント人への手紙の中にも同様の語句が見られるようである。
こういう原典や聖書、語源や詩の引用といった話題は政治経済とは余り関係なくヒマな文人のたしなみ程度に思っていたのだが、最近急激にこれこそが世界の政治経済の中心だということに気づかされたので、積極的に調べて書いていきたいと思う。ヘーゲル弁証法とかも。
さて、フェイスブックがディエムの技術を約2億ドルで売却する先がシルバーゲートキャピタルという会社らしい。すでに昨年5月、シルバーゲートキャピタル子会社のシルバーゲート銀行がディエムの発行主体となることまでは決まっていたようなのだが、結局規制当局のゴーサインが得られずに、フェイスブックは技術を(表向き)手放すことになった模様である。(https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-01-25/zuckerberg-s-stablecoin-ambitions-unravel-with-diem-sale-talks)
ちなみにシルバーゲートキャピタルはティッカーコードSIのニューヨーク証券取引所上場企業で、CEOはアラン・J・レーン(Alan J. Lane)。取締役会議長(Chairman of the board)はマイケル・レンプレス氏(Michael Lempres)で、2021年6月から現職、それ以前はベンチャーキャピタルであるアンドリーセン・ホロヴィッツの執行役員(executive in residence)、さらにその前はCoinbase社のChief Legal and Risk Officerを務めていた。もっと遡るとホワイトハウスフェロー、法務省などの経歴も読み取れる。

とりあえずざっと出てきた情報はこんな感じである。引き続き情報を集めたい。