ロシアの国営メディアであるRTに、Peace with US only possible after ‘new world order’ – Putin allyというタイトルの記事が出ていたので思わず読んでしまった。言うまでもなくnew world orderは最近とみに神妙なリアリティを持ってにじり寄ってくる妖怪のような概念で、今回のコロナ騒動や9.11、3.11などすべてはこれに向かっているという、「新世界秩序」のように見えたからだ。
もちろんその意味でのニュー・ワールド・オーダーは大文字のNew World Order(NWO)で、上記の記事の文脈からもnew world orderというのはNWOではなくて大まかに「世界情勢のあり方」くらいの意味合いだろうと思われる。NWOに向かっているかどうかはひとまず措くとしても、アメリカの覇権が終わりつつあることは明らかになりつつある。
「アメリカは徐々に世界の中でその地位を失いつつある覇権国だ」とアレクセイ・プシュコフは主張した。「アメリカは中東でとても深刻な敗北を喫し、シリアを失い、アフガニスタンを巡る戦いに敗れ、2021年の暮れにイラクからほとんどすべての兵士を撤退させるっことを余儀なくされた」。
https://www.rt.com/russia/547529-crisis-between-moscow-washington/
このアレクセイ・プシュコフという人はプーチンに近く、ロシアではかなり有力な議員のようで、ゴルバチョフのスピーチライターも務めていたらしい。ちなみにロシア人の名前で検索するといかにもロシア語を機械翻訳した妙な日本語のサイトが結構ヒットするのだが、これはロシアが工作のためにやっているサイトなんだろうか(このサイトとか)。
アメリカの没落というテーマは日本やアメリカの西側マスコミでは当然無視されている。もちろん経済がヤバいとか株式市場が終わりそうだとか言った話は出てくるものの、国際関係の文脈で覇権国としてのアメリカが終焉を迎えつつあるという話はほぼ無視されている。中国や中東のメディアでも、日本でマスコミが紹介するようなもの(アルジャジーラとか)はおそらく西側だ。西側メディアの勢力にないRTやガゼータ、TASSといったロシアの国営メディアやTehran TimesやTasnim News Agencyなどのイラン系メディアでは、アメリカの覇権国からの転落とその往生際の悪さが普通に話題にされている。世界情勢を多角的に見るにはそういうところから情報を拾ってくるのが必要不可欠だ。
ロシア、トルコ、イラン、エジプト、インド、ベトナム、インドネシアなど、今後経済発展が見込まれる国で西側メディアに毒されていないニュースサイトや情報発信者を見つけていきたいので、詳しい方はTwitterのリプライとかYouTubeのコメントで教えてください。せっかく作った動画が削除されたりアカウントごとBANされたりすると嫌だし、検閲にひっかからない内容を自分で判定しビクビクしながら動画を作るのも面倒なので、YouTubeのほうの投稿は少なくなってますが徐々に再開していきたいと思います。